機能テスト|エンジニアが“嫌がる”機能テストとは?対話から見えたチームの本音

1. 機能テストとは?その目的と役割
機能テストは、ソフトウェアの個々の機能が設計通りに動作しているかをチェックするテストです。たとえば、ユーザーがログインボタンを押したときに正常にログインできるか、入力したデータが正しく保存されるか、エラーが正しく表示されるかといった基本的な動作の確認が主な内容です。
このテストは不具合の早期発見に役立ち、リリース後のトラブルを未然に防ぐだけでなく、ユーザー体験の質を守るために欠かせません。つまり、ソフトウェア品質の土台を支える重要な役割を担っています。
2. エンジニアが“嫌がる”機能テストの実態
一方で、多くのエンジニアが機能テストを面倒に感じる理由は大きく分けて3つあります。
・手戻りや仕様変更の頻発
開発が進む中で仕様が変わったり、テストで指摘された問題に対応して機能を修正したりすると、テストのやり直しが増えます。これが「終わらない作業」に感じられ、負担が大きくなるのです。
・テストケースと実装のズレ
テスト担当者が書いたテスト項目が最新の実装に合っていない場合、無駄な指摘や誤解が生まれやすくなります。エンジニアからは「このテスト意味あるのか?」という疑問が出てしまいます。
・仕様の意図共有不足
テストは単なる動作確認ではなく、仕様の意図を理解して行うことが望ましいですが、テスト担当と開発者の間で情報が十分に共有されないことも多く、「なぜこの動作が必要なのか」が伝わっていない場合があります。
3. テスト担当と開発者の分断
こうした状況から、現場では「テスト担当者」と「開発者」の間に見えにくい壁ができてしまうことがあります。
テスト担当者は仕様に基づく厳格なチェックを求めますが、開発者はそれが過剰で煩雑に感じる場合があるのです。
例えば、テスト担当者は「仕様通りでない動作はすべてバグ」として指摘しますが、開発者は「その仕様自体が変更された」「その動作は仕様の解釈の問題」と感じてしまうことがあります。結果的に両者の間で認識のズレが生まれ、互いにストレスを感じるケースが珍しくありません。
4. 対話から見えた“本音”
現場で話を聞くと、実はお互いに相手の苦労を理解していることも多いです。
・テスト担当者は「変更が多いとテスト計画も変えなければならず大変」という事情を知っています。
・開発者も「テストは品質維持に必要だと分かっているが、時間的なプレッシャーが大きい」と認めています。
本音としては、「もっと早く情報共有ができれば、余計な手戻りや誤解が減るはず」という声が双方から挙がっています。
こうした本音が表に出ず、コミュニケーション不足が続くことが分断の最大の原因です。
5. チームで機能テストの価値を高める方法
この分断を解消し、機能テストをチーム全体の価値につなげるためには、いくつかのポイントがあります。
・仕様の背景を共有する
単に動作をチェックするだけでなく、「なぜその動作が必要か」「ビジネス上の狙いは何か」を開発チーム全体で共有しましょう。理解が深まることで、無用な指摘や誤解が減ります。
・テスト自動化の推進
繰り返しの作業は自動化ツールに任せることで、エンジニアとテスト担当者の負担を軽減できます。自動化により安定した品質も期待できます。
・こまめなコミュニケーション
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チェックリストのやりとりだけでなく、定期的に短いミーティングやチャットで意見交換することで、双方の意図や状況をすぐに確認できる環境を作ることが大切です。
6. 現場でよくある課題と対策例
・テストケースが最新でない
→ 仕様変更時にドキュメントやテストケースを迅速に更新し、共有する運用を整備。
・手動テストの負荷が大きい
→ 自動化テストを段階的に導入し、繰り返しテストの負担を軽減。
・コミュニケーション不足で誤解が生じる
→ スプリントレビューやレトロスペクティブでテストに関する課題を話し合う場を設ける。
機能テストはソフトウェアの品質を支える重要な柱ですが、現場ではエンジニアとテスト担当者の間に分断が生まれやすい現実があります。これは決してどちらかの責任ではなく、情報共有やコミュニケーション不足、役割理解の違いに起因しています。対話の機会を増やし、仕様の背景や目的を共有しながらテストを進めることで、分断を解消し、チーム全体で高品質なプロダクトを作り上げることができます。さらにテスト自動化を活用すれば、両者の負担を減らし、効率的な開発体制の実現も期待できるでしょう。
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